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2022.08.31
イベント運営マニュアルの作り方は?必要な内容や注意点も紹介
イベントを開催するときは、イベント運営マニュアルの制作が必要です。実際に制作するにあたり、どのような内容を入れ込むべきか、注意点はあるのかが気になる人も多いのではないでしょうか。
この記事では、マニュアル制作に必要な内容や記載すべき事項、制作に関する注意点を解説しています。ぜひ参考にしてください。
目次
イベント運営マニュアルを制作する目的
イベント運営マニュアルは、主に以下の3つを目的として制作されます。
- 関係者がイベントの全体像をつかめる
- 誰が担当しているのか、役割やタスクが分担できる
- マニュアルを残しておけばノウハウが蓄積できる
それぞれの目的について、詳しくみていきましょう。
関係者がイベントの全体像をつかめる
イベント運営マニュアルは、携わる関係者全員がイベントの全体像を掴むのに必要です。開催目的や実施内容がマニュアル一つで確認できるのは、大きなメリットといえるでしょう。
イベントの全体像を共有できれば、スタッフそれぞれが自主的に動けることにもつながります。自主的に動けるようになれば、効率的なイベント運営も可能です。
逆にいえば、運営マニュアルがなければスタッフが何をすべきかわからず、結果的にイベント運営の混乱を招くことを理解しておきましょう。
誰が担当しているのか、役割やタスクが分担できる
担当者や役割を記載しておけば、あらかじめタスクの分担が可能となります。また、役割を記載しておくことで事前に動きが把握でき、当日の指示も不要です。
イベント当日は、数多くのスタッフがそれぞれの役割を担います。そのため、リアルタイムで個人の動きを把握したり、指示出ししたりするのは困難です。
指示出しせずとも動きを確認できるのは、マニュアルを作成するからこそのメリットといえるでしょう。また、マニュアルに動きを記載しておくことで、当日の動きの抜け漏れを防ぐ効果も期待できます。
マニュアルを残しておけばノウハウが蓄積できる
イベント運営のために作ったマニュアルは、一回限りのものではありません。一度作ったマニュアルは資産となり、次回以降のイベントにも有効活用できます。
特に近しい内容のイベントを開催するのであれば、何が必要になるのか・どのような情報を持っておくべきかがすぐに確認できるでしょう。
加えて、一からマニュアルを作成する必要がなくなるのも大きなメリットです。マニュアルのひな型ができてしまえば、イベントの内容をフォーマットに沿って入力することで簡単に作成できるでしょう。
イベント運営マニュアルに記載すべき内容
イベント運営マニュアルを作成するときは、以下11項目について必ず記載しておきましょう。
- イベント概要
- イベント会場情報
- 組織図
- タイムテーブル
- スタッフの配置図
- 持ち場における作業フローや作業内容
- サイン計画
- 制作物・設置物のイメージ図
- 配布物および備品リスト
- スタッフに対しての注意事項
- 緊急窓口の記載
各項目に何を記載しなければならないのかについて、詳しく解説していきます。
イベント概要
イベント概要は、簡単にいうとイベントの基本情報のことを指します。そのため、イベント名やテーマは必ずイベント運営マニュアルに記載しましょう。
イベント名やテーマを記載したうえで、イベント内容や協賛の記載が求められます。また、必要に応じてイベントの対象者を記載するのがおすすめです。
イベント会場情報
イベント運営マニュアルには、イベント会場の情報が必須です。会場の住所やアクセスを記載し、可能であれば外観や道順などの写真を活用しましょう。
また、開催日時についても記載しておくことで、運営マニュアルを見るだけで開催スケジュールを確認できます。
加えて、フロア図を記載しておけば、会場全体をある程度把握できます。会場情報はイベント関係者が把握できるよう、必ず記載しておきましょう。
組織図
組織図をマニュアルに記載する理由は、誰が何を担当するかを一目で判断できるようにするためです。組織図を見て担当がわかるようにしておけば、連絡や相談をどこにすべきかがすぐに理解できるでしょう。
また、複数の企業がイベント運営に携わる場合、各部門の担当者が分かるようにしておくのも重要です。イベント当日の連絡先についても記載しておき、連携がスムーズに進むようにしましょう。
タイムテーブル
イベント運営マニュアルには、タイムテーブルの記載が必須です。どこで何が実施されているか、担当者はどこにいるかなどの把握に役立ちます。
なおタイムテーブルは、設営開始から撤去までのすべてを記載しておきましょう。加えて、細かく記載しておくことで、よりスムーズなイベント進行につながります。
可能であれば10分単位で記載しておき、細かなスケジュール管理ができるように心がけましょう。
スタッフの配置図
スタッフの配置図は、イベント運営マニュアルに欠かせない項目です。配置図を記載しておけば、イベント中に誰がどこを持ち場としているかが、一目で把握できます。
また、配置図を記載することで、各場所の人員が多すぎたり少なすぎたりしないかの確認も可能です。要員配置の見直しにもつながるため、必ずマニュアルに記載しておきましょう。
持ち場における作業フローや作業内容
作業フローや作業内容を細かく記載しておけば、どこでどんな作業が進んでいるか明確になります。加えて、持ち場以外での作業内容も簡単に把握できるでしょう。
作業について記載するときは、タイムテーブル以上に細かく載せておきましょう。作業の進行が進まない・作業場所がかぶってしまうなどのトラブルを防げます。
加えて、担当作業ごとの注意事項やよくある質問などを記載しておくと、トラブルやイレギュラーに対しても柔軟な対応が可能です。
サイン計画
イベント運営時は、来場者が迷わずに済むようにしなければなりません。このとき、案内図や会場マップなどの掲示物のサイン計画が必要になります。
掲示物は参加者と関係者の動線に合わせて、どのように配置するかを記載しておきましょう。掲示物の場所をすぐに把握でき、当日の案内もスムーズに進みます。
制作物・設置物のイメージ図
イベント開催当日、何を制作してどこに設置しているかを把握できるよう、イベント運営マニュアルに記載しておきましょう。制作物に関しては、イメージ図で記載しておくのがおすすめです。
また、それぞれの部数や個数についても記載しておけば、設営・撤去の際にも役立ちます。正しい数が設置されているか、撤去時に数が足りているかを確認するために、制作物・設置物の数量はイメージ図横に記載しておきましょう。
配布物および備品リスト
イベント当日、来場者に配布するものや必要な備品があるなら、チェックリストとして記載しておきましょう。数量や設置場所を記載しておけば、万が一足りなくなってもすぐにわかります。
あらかじめ一覧にまとめておくことで、当日に足りないものがないと焦ることがありません。併せて、誰が何を用意してどこに置くかも確認できます。
また、配布物に関しては配布条件を記載しておくのもおすすめです。配布条件に該当しない参加者に配布物を渡してしまい、数量が足りなくなってしまうトラブルを防げます。
スタッフに対しての注意事項
イベント運営に携わるスタッフに対しての注意事項についても、イベント運営マニュアルには必ず記載しておきましょう。
来場者への挨拶や声掛け例、服装・髪型などの注意事項は必須です。また、ゴミや貴重品の管理についても記載しておき、スタッフ間のトラブルが発生しないように心がけましょう。
緊急窓口の記載
イベント運営マニュアルには、緊急窓口の記載が求められます。緊急窓口は用途に応じて、以下のような例で記載しておきましょう。
- 災害発生時の窓口
- けが人や病人発生時の窓口
- クレーム発生時の窓口
状況に応じた緊急窓口を設置して、万が一の時に焦らず迅速な対応が取れる体制を整えておくのがおすすめです。
イベント運営マニュアル作成時の注意点
イベント運営マニュアルはただ作ればいいわけではありません。作成時の注意点を押さえておかなければ、イベント失敗の原因の一つとなりえます。
- マニュアル作成の段階で準備の精度を高める
- 一人に役割を集中させない
- トラブルは起きることを前提としておく
- イベント運営マニュアルに新型コロナウイルス感染症防止策を記載する
最低でも、上記のポイントは押さえておくべきです。それぞれのポイントについて、詳しくみていきましょう。
マニュアル作成の段階で準備の精度を高める
イベント運営マニュアルは、作成の段階で精度の高いものを作成する必要があります。完璧に準備ができたと思っていても、実際は足りないものや不要なものがあるケースは多いです。
準備段階で精度を高めるためには、マニュアル作成段階で細かなシミュレーションが求められます。イベントの成功にも直結するため、必ず意識してマニュアル作成に取り組みましょう。
一人に役割を集中させない
イベント運営マニュアルには、各部門の担当者や責任者を記載しておきます。このとき、一人に役割が集中してしまわないように注意しましょう。
属人化が発生してしまうと、関係者の中でも情報を知らない人が増えてしまいます。情報を知らない人が増加するとイベントの準備や作業・当日の運営などがストップしてしまい、イベントの失敗にもつながるでしょう。
現場の混乱を防ぐためにも、役割を分散したうえで必要な情報はマニュアルに落とし込むのがおすすめです。
トラブルは起きることを前提としておく
イベント運営時、トラブルが起きずに終了を迎えるのが理想的ではあります。しかし、トラブルが一切発生せずに運営を仕切るのは、どうしても難しいです。
運営マニュアル作成時は、あらかじめトラブルが起きることを前提として制作しておきましょう。そうすることで、万が一トラブルが発生しても慌てることなく、柔軟に対応できます。
また、トラブルが発生することを想定したマニュアルであれば、スタッフや関係者の読み込み方も変わってくるでしょう。スタッフの意識付けのためにも、マニュアル制作段階からトラブルを想定しておくのがおすすめです。
イベント運営マニュアルに新型コロナウイルス感染症防止策を記載する
イベント運営マニュアルを作成するとき、新型コロナウイルス感染症防止策についても記載しておく必要があります。具体的な記載内容としては、以下の通りです。
- 消毒の徹底
- 換気の徹底
- ソーシャルディスタンスの確保
上記のように、イベント運営に関わるスタッフの感染予防対策についても記載しておきましょう。出勤前の検温・確認やマスク着用の徹底、定期的な手指消毒の実施などを記載し、スタッフに対しての意識づけが必要です。
また、感染者が発生した場合の対応についても記載しておきましょう。具体的には、感染者発生時の対応フローの整理や、イベント開催地の自治体の対応フローを確認して記載しておくのがおすすめです。
イベント運営マニュアルを打ち合わせの中でブラッシュアップさせる
イベント運営マニュアルを作るときは、打ち合わせの中でマニュアルの内容をブラッシュアップしていきましょう。実際、イベントを計画して打ち合わせしていけば、その資料自体がイベント運営マニュアルとなります。
打ち合わせにもマニュアルを使うことで、イベントの計画はよりスムーズに進んでいくはずです。加えて、マニュアルに記載すべき内容が漏れていないか・内容の誤りがないかも確認できます。
複数回のマニュアルチェック過程を踏めば、より精度の高いイベント運営マニュアルの作成が可能です。
打ち合わせの中でブラッシュアップされたイベント運営マニュアルは、必ずイベントに携わるスタッフに共有しましょう。ブラッシュアップされたマニュアルがあれば、イベントの成功がより近いものとなります。
イベント運営マニュアルを活用してイベントの成功に繋げよう
今回はイベント運営マニュアルの制作目的や記載すべき内容について解説しました。
大前提として、イベント開催時にはイベント運営マニュアルの制作が必須です。マニュアルの有無でイベントの完成度は大きく変わりますし、そもそも運営マニュアルがないイベントはほとんどありません。
イベントの成功は、運営マニュアルをどれだけブラッシュアップさせるかにかかっています。
この記事で紹介した内容をもとに、ぜひ完成度の高いイベント運営マニュアルの制作やマニュアルの有効活用につなげてください。